【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
5話 揺れる心……やっぱり離婚?
光一「失礼。なにかご意見がおありのようでしたら、受付業務の責任者を呼びますので、どうぞあちらでお待ちください」
光一が新庄の腕をひねりあげながら、冷たい声で言った。長身の彼ににらみつけられたことにびびったのか、新庄はオドオドと視線を外す。
新庄「いや、意見はもう……この彼女に伝えたから」
光一「では、ご用件はお済みですね。今すぐお帰りください。これ以上、彼女にしつこくするのなら御社にクレームをいれますよ」
新庄「なっ。ちょっと話をしていただけで、セクハラ扱いするのか?」
新庄は顔を真っ赤にして、光一に唾を飛ばす。
気が弱いわりには、プライドが高いのだろう。案の定、「名誉棄損で訴える」というセクハラ男お決まりのフレーズをはいた。
光一「訴えてくださっても一向に構いませんよ。あなたの上司も交えて、一度話し合いの席を設けましょうか」
興奮する新庄に対し、光一はいたって冷静なままだ。
結局、光一に追い払われるようなかたちで新庄は帰っていった。
光一「大丈夫か?」
新庄の背中が見えなくなるのを確認した後で、光一は華を振り返った。
その声が意外にも優しいものだったことに、華は驚いた。
『セクハラくらい適当にあしらえないのか』と嫌みを言われるものとばかり思っていたからだ。
華「え?あぁ、私は大丈夫。たまにあることだし慣れてるから。それより、あの男、粘着質そうだったから本当に訴えてきたりしないかな。三島物産との関係が悪くなったりしたら、どうしよう」
あの男はともかく、三島物産は大事な取引先のひとつだ。
光一「あんな仕事もろくにできなさそうな男、クビにするいい口実になったと逆に感謝されるんじゃないか? まぁ、システム課には念のため俺からフォローを入れとく。お前はなにも
心配しなくていい」
華「……ありがとう」
光一さんの力強い言葉に、華は素直にうなずいた。
光一「それと、セクハラは慣れる必要なんてないだろ。嫌な思いをしたら、きちんと上司に報告しろ」
光一が新庄の腕をひねりあげながら、冷たい声で言った。長身の彼ににらみつけられたことにびびったのか、新庄はオドオドと視線を外す。
新庄「いや、意見はもう……この彼女に伝えたから」
光一「では、ご用件はお済みですね。今すぐお帰りください。これ以上、彼女にしつこくするのなら御社にクレームをいれますよ」
新庄「なっ。ちょっと話をしていただけで、セクハラ扱いするのか?」
新庄は顔を真っ赤にして、光一に唾を飛ばす。
気が弱いわりには、プライドが高いのだろう。案の定、「名誉棄損で訴える」というセクハラ男お決まりのフレーズをはいた。
光一「訴えてくださっても一向に構いませんよ。あなたの上司も交えて、一度話し合いの席を設けましょうか」
興奮する新庄に対し、光一はいたって冷静なままだ。
結局、光一に追い払われるようなかたちで新庄は帰っていった。
光一「大丈夫か?」
新庄の背中が見えなくなるのを確認した後で、光一は華を振り返った。
その声が意外にも優しいものだったことに、華は驚いた。
『セクハラくらい適当にあしらえないのか』と嫌みを言われるものとばかり思っていたからだ。
華「え?あぁ、私は大丈夫。たまにあることだし慣れてるから。それより、あの男、粘着質そうだったから本当に訴えてきたりしないかな。三島物産との関係が悪くなったりしたら、どうしよう」
あの男はともかく、三島物産は大事な取引先のひとつだ。
光一「あんな仕事もろくにできなさそうな男、クビにするいい口実になったと逆に感謝されるんじゃないか? まぁ、システム課には念のため俺からフォローを入れとく。お前はなにも
心配しなくていい」
華「……ありがとう」
光一さんの力強い言葉に、華は素直にうなずいた。
光一「それと、セクハラは慣れる必要なんてないだろ。嫌な思いをしたら、きちんと上司に報告しろ」