【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
○帰り道。夕方。
仲良く話しながら、ふたりはマンションへと向かっている。
華(あら、あらら。思ってたよりいい感じじゃない? 付き合ってた頃よりずっと、仲良しカップルっぽい感じ!光一さんも楽しそうにしてる気がするし)
華はすっかり上機嫌だった。ひとりではしゃいで、しゃべり続けていた。
光一がやけにスマホを気にしているのも、相槌が上の空になってきていることにも、全然気がついていなかった。
華(今夜はもしかしたら一緒のベッドで眠ることになるかも……このところ就寝時に愛用しているスゥエット上下はこっそり隠して、クローゼットの奥から可愛いパジャマをひっぱり出してこないと!)
なんて、とんちんかんな心配までしているありさまだった。
そんな浮かれまくった華の頭を冷やすきっかけになったのは、光一のスマホから発せられた無機質な着信音だった。
「ごめん」と華に一言断ってから、彼は応答ボタンを押した。
光一「はい。……どうした?」
相手の声はもちろん聞こえないけれど、応じる光一の声は優しげだった。
光一は何気ない仕草で、華に背を向ける。それでも会話の一部は聞こえてくる。
光一「わかった。いや、気にしなくていいよ」
仲良く話しながら、ふたりはマンションへと向かっている。
華(あら、あらら。思ってたよりいい感じじゃない? 付き合ってた頃よりずっと、仲良しカップルっぽい感じ!光一さんも楽しそうにしてる気がするし)
華はすっかり上機嫌だった。ひとりではしゃいで、しゃべり続けていた。
光一がやけにスマホを気にしているのも、相槌が上の空になってきていることにも、全然気がついていなかった。
華(今夜はもしかしたら一緒のベッドで眠ることになるかも……このところ就寝時に愛用しているスゥエット上下はこっそり隠して、クローゼットの奥から可愛いパジャマをひっぱり出してこないと!)
なんて、とんちんかんな心配までしているありさまだった。
そんな浮かれまくった華の頭を冷やすきっかけになったのは、光一のスマホから発せられた無機質な着信音だった。
「ごめん」と華に一言断ってから、彼は応答ボタンを押した。
光一「はい。……どうした?」
相手の声はもちろん聞こえないけれど、応じる光一の声は優しげだった。
光一は何気ない仕草で、華に背を向ける。それでも会話の一部は聞こえてくる。
光一「わかった。いや、気にしなくていいよ」