【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
光一が少し驚いた顔をした。
華は慌てて、言い訳のように言葉を繋いだ。
華「その……安心したら、いまさら怖くなっちゃったっていうか。一人になると思い出しちゃいそうで」
それは嘘ではなかった。勘違いか痴漢かストーカーか、それはわからないけど、こんなに怖い目にあったのは初めてだったし、いまだに膝がガクガクと震えている。
華(だけど、それだけじゃない。一番の理由はもっと単純なもの。もう少しだけ、彼の側にいたい。離れたくない)
うぬぼれかも知れないけど、光一が決して開けてくれなかった心の扉がいま少しだけ開きかけているような気がするのだ。
光一「…………」
華(あれ? やっぱり私のひとりよがりな思い込みだったかな)
光一はなにも言ってくれない。困惑したような顔でこちらを見ている。
華「お願いだから、なにか言って……」
いたたまれなくなった華は彼から視線をそらし、うつむいた。
ひとりで勝手に盛り上がっていた自分が恥ずかしくなってきた。
『やっぱり、いまの発言は取り消しで!』
華がそう言いかけたところで、光一がようやく口を開いた。
光一「それはまぁ、かまわないけど……」
華「え?」
光一「いや、やっぱ無理だ」
光一は頭を抱えている。はっきり言って、様子がおかしい。
華も自分のことでいっぱいいっぱいで気がつかなかったけど、彼らしくもなく動揺
しているみたいだ。
華は慌てて、言い訳のように言葉を繋いだ。
華「その……安心したら、いまさら怖くなっちゃったっていうか。一人になると思い出しちゃいそうで」
それは嘘ではなかった。勘違いか痴漢かストーカーか、それはわからないけど、こんなに怖い目にあったのは初めてだったし、いまだに膝がガクガクと震えている。
華(だけど、それだけじゃない。一番の理由はもっと単純なもの。もう少しだけ、彼の側にいたい。離れたくない)
うぬぼれかも知れないけど、光一が決して開けてくれなかった心の扉がいま少しだけ開きかけているような気がするのだ。
光一「…………」
華(あれ? やっぱり私のひとりよがりな思い込みだったかな)
光一はなにも言ってくれない。困惑したような顔でこちらを見ている。
華「お願いだから、なにか言って……」
いたたまれなくなった華は彼から視線をそらし、うつむいた。
ひとりで勝手に盛り上がっていた自分が恥ずかしくなってきた。
『やっぱり、いまの発言は取り消しで!』
華がそう言いかけたところで、光一がようやく口を開いた。
光一「それはまぁ、かまわないけど……」
華「え?」
光一「いや、やっぱ無理だ」
光一は頭を抱えている。はっきり言って、様子がおかしい。
華も自分のことでいっぱいいっぱいで気がつかなかったけど、彼らしくもなく動揺
しているみたいだ。