【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
華「そっか、なら、よかった。ところで……」
光一「なに?」
華「その……手を放してもらえると……」
光一「なんで?まだ急ぐ時間でもないし、いいじゃん」

寝起きとは思えないほどの美しい笑顔を向けられて華は思わずひるんでしまう。
だって、自慢じゃないけど、華の寝起き顔はけっこうひどい。
華(よだれ跡とか、ついてないよね)
あわてて顔をこすってみたりと、挙動不審な華に、光一が優しげな眼差しを向ける。
彼はゆっくりと上半身を起こすと、華を背中からぎゅっと抱きしめた。

光一「人と寝るの嫌いだったんだけど、華の体温は気持ちいいな」
華「あの、これって……やっぱり」
光一「うん?夢じゃないよ」
とろけるような甘い笑み。これって、やっぱり、どう考えても……。

華「ブラック光一さんの陰謀、だよね」
光一「は?」
華「甘い顔を見せまくって、私が陥落したところで、手のひら返してブラック光一
さんに変身するんでしょ。それで、絶望した私を……」
光一は華の頬に手を添え、自分のほうを向かせる。
華「な、なに?」
光一「それも悪くないな。絶望する華を見たい気もする。けど、それよりも……
まずは陥落したところが見たい」
光一はそのまま顔を近づけ、華の唇をふさいだ。
華「んんっ」
華の口から甘い吐息が漏れる。
光一「あぁ、いいね。そういう顔」

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