【シナリオ版】釣った夫は腐ってました!~鈴ノ木夫妻の新婚事情~
〇華の職場。昼間。
美香「お~い、華さん」
華「……」
美香「華さんってば~聞こえてます?」
美香は華の頬をむにっとつねってみる。華はそれでも、ぽーっとした顔で反応しない。
美香「こわっ。なんかの病気?」
美香は怯えてしまい、もう華をほうっておくことにした。
華(仕事……仕事しなきゃ。でも、全然集中できないよー。昨夜の、今朝の光一さんは
いったいどうしちゃったの?)
〇終業後。
美香「も~。今日の華さんは邪魔なだけなんで、さっさと帰ってください。あと片づけておくんで」
美香がプリプリしながら言った。
華「ごめんね」
美香「そんな調子だと、事故りますよ!気をつけてくださいね」
美香に追い出されるようにして、職場を後にする。美香の忠告した通り、帰り道で華は自転車
やら電柱やらに何度かぶつかりそうになった。注意力散漫なんてもんじゃない。
華(もしかしなくても、光一さん、私のことを好きになってくれてる?そうだよね!
晴れて、仮面夫婦卒業だ~)
〇マンションのエントランス
華はふらふらと夢見心地のままエントランスを抜ける。入口の植え込みのかげから不審な人影
がのぞいていることには気がつかない。
華(光一さんはきっとまだ仕事だよね?気合入れて、ステーキとか焼いちゃおうかな~)
鼻歌をうたいながら、華はマンションのドアに手をかける。そこで、初めて気がついた。
ドアに張り紙がしてあることに。華ははっと息をのんだ。
『尻軽女、この家から出ていけ』
ぐしゃぐしゃの紙に真っ赤なマジックで、そう書かれていた。
美香「お~い、華さん」
華「……」
美香「華さんってば~聞こえてます?」
美香は華の頬をむにっとつねってみる。華はそれでも、ぽーっとした顔で反応しない。
美香「こわっ。なんかの病気?」
美香は怯えてしまい、もう華をほうっておくことにした。
華(仕事……仕事しなきゃ。でも、全然集中できないよー。昨夜の、今朝の光一さんは
いったいどうしちゃったの?)
〇終業後。
美香「も~。今日の華さんは邪魔なだけなんで、さっさと帰ってください。あと片づけておくんで」
美香がプリプリしながら言った。
華「ごめんね」
美香「そんな調子だと、事故りますよ!気をつけてくださいね」
美香に追い出されるようにして、職場を後にする。美香の忠告した通り、帰り道で華は自転車
やら電柱やらに何度かぶつかりそうになった。注意力散漫なんてもんじゃない。
華(もしかしなくても、光一さん、私のことを好きになってくれてる?そうだよね!
晴れて、仮面夫婦卒業だ~)
〇マンションのエントランス
華はふらふらと夢見心地のままエントランスを抜ける。入口の植え込みのかげから不審な人影
がのぞいていることには気がつかない。
華(光一さんはきっとまだ仕事だよね?気合入れて、ステーキとか焼いちゃおうかな~)
鼻歌をうたいながら、華はマンションのドアに手をかける。そこで、初めて気がついた。
ドアに張り紙がしてあることに。華ははっと息をのんだ。
『尻軽女、この家から出ていけ』
ぐしゃぐしゃの紙に真っ赤なマジックで、そう書かれていた。