お屋敷の雪と奈奈
3.月夜会
月に一度の月夜会。
ルンルンと足を運ばせた奈奈は、廊下をリズミカルに進んでいく。
様々な柄の襖を抜けて、突き当たりの部屋の前へ到着する。
お屋敷には長く通っていたが、この百合の部屋は何年来も近寄ってはいなかった。
そもそもお屋敷にはたくさんの部屋がある。植物を基調とした名前を部屋にそれぞれつけており、様々な部屋で月夜会を催してきた。
最近では高校に上がってからはずっと睡蓮の部屋で会が開かれていた。
百合の部屋のとに手をかける。百合の部屋はほかの部屋よりも一段と大きい構えになっている。
「失礼致します」
そっと襖を開け中へ入る。電気はついておらず、月の光さえも部屋の中には届いてないようだった。
「暗すぎるよ、これは」と奈奈が照明のスイッチを壁に沿って探る。なかなか見当たらない。
ほかの部屋はスイッチが入り口のすぐ近くにあるのになぁ…。
ルンルンと足を運ばせた奈奈は、廊下をリズミカルに進んでいく。
様々な柄の襖を抜けて、突き当たりの部屋の前へ到着する。
お屋敷には長く通っていたが、この百合の部屋は何年来も近寄ってはいなかった。
そもそもお屋敷にはたくさんの部屋がある。植物を基調とした名前を部屋にそれぞれつけており、様々な部屋で月夜会を催してきた。
最近では高校に上がってからはずっと睡蓮の部屋で会が開かれていた。
百合の部屋のとに手をかける。百合の部屋はほかの部屋よりも一段と大きい構えになっている。
「失礼致します」
そっと襖を開け中へ入る。電気はついておらず、月の光さえも部屋の中には届いてないようだった。
「暗すぎるよ、これは」と奈奈が照明のスイッチを壁に沿って探る。なかなか見当たらない。
ほかの部屋はスイッチが入り口のすぐ近くにあるのになぁ…。