彼女を10日でオトします
「ま、まあ、そういうこともあるさ!」

 く、口笛なんかふいてみちゃったりして。
 ヒュルルーって。……これが余計まずかったのかも。

 キョンは、眉間にシワを寄せて、しかも、目まで細めちゃって俺をじーっと見つめる。

「そんなことってどういう事よ」

 ま、まいったなぁ。

 キョンが悲しそうな顔するから、俺、検索の時点でテンパっちゃったのかも。
 いつもなら、たっしー口調に変換するのに、頭の中、記憶のページをそのまま読んじゃったじゃんかあ。

「俺のね、頭、欠陥品なの。
昨日言ったでしょ?」

 キョンちゃん……、真顔はやめようよ。うう。視姦されてる気分だわ。

「欠陥品?
欠陥品どころか頭良さそうだったわよ、さっきの口調。
まるで、普通の人みたいだったわ」

「キョンちゃん、一言多いんじゃない? まるで俺がオカシな人みたいな言い方ね」

「合ってるじゃないの」

 ぎゃふん。

 でも、この調子。
 少しずつ話題を変え――

「まあ、どうだっていいわ。
たすくさんの頭がどうでも、私には関係ないもの」

 ――ビミョー。関係ない、ですってよ、奥さん。

 これってたっしー的にどうなのよ。いいの? 悪いの?


< 122 / 380 >

この作品をシェア

pagetop