彼女を10日でオトします
校舎を出るとすっかり冷たくなった風が、頬を撫でていく。
名前も知らない落ち葉が、くるくると足元で踊る。えい。クシャ。いい音だこと。
玄関前に敷き詰められた赤れんがと、革靴の底がぶつかる。
ぺたんぺたん。校舎の壁に反響して、思った以上のボリューム。
校舎の裏側の校庭では、体育をしているみたい。女の子たちの笑い声が小さく聞こえる。
いいねぇ、ちょっと見に行こっかなぁ。
正門に向かって、ぺったぺった歩いていると、
『たっしー!!帰っちゃうのおぉ?』
後ろから声がふってきた。だいぶ上の方から。
振り向いて、校舎を見上げる。わお。
3階の窓の一つから、身を乗り出して俺に手を降る女の子。そこの場所は、おそらく廊下。いいのかね、廊下に出て。授業中だぜぃ。
えーと、あの子は……。えっと……、思い出した!
「ナナちゃーん!今から帰るのー!俺が居ないと寂しーい?」
『あははは!めっちゃ寂しーい!泣いちゃうかもお』
……随分楽しそうだと思うのは、気のせい?
「可愛いナナちゃんの泣き顔も見てみたーい。俺がいっぱい慰めてあげちゃうー!」
3階の窓に向かって声を張り上げる。ナナちゃんはさらに身を乗り出した。茶色い巻き髪が冷たい風に揺れる。ナナちゃん、落っこちそう。
『今度またデートしてねー!!』
大声のナナちゃんのお腹がちらり。いい子の俺に神様からのご褒美かしら。ピンクのブラもみいちゃった。ラッキー。
「りょーかーい。じゃあねー」
俺は3階に向けて手を振って、ナナちゃんに背中を向ける。そして、再び正門の向けて歩みを進めた。
名前も知らない落ち葉が、くるくると足元で踊る。えい。クシャ。いい音だこと。
玄関前に敷き詰められた赤れんがと、革靴の底がぶつかる。
ぺたんぺたん。校舎の壁に反響して、思った以上のボリューム。
校舎の裏側の校庭では、体育をしているみたい。女の子たちの笑い声が小さく聞こえる。
いいねぇ、ちょっと見に行こっかなぁ。
正門に向かって、ぺったぺった歩いていると、
『たっしー!!帰っちゃうのおぉ?』
後ろから声がふってきた。だいぶ上の方から。
振り向いて、校舎を見上げる。わお。
3階の窓の一つから、身を乗り出して俺に手を降る女の子。そこの場所は、おそらく廊下。いいのかね、廊下に出て。授業中だぜぃ。
えーと、あの子は……。えっと……、思い出した!
「ナナちゃーん!今から帰るのー!俺が居ないと寂しーい?」
『あははは!めっちゃ寂しーい!泣いちゃうかもお』
……随分楽しそうだと思うのは、気のせい?
「可愛いナナちゃんの泣き顔も見てみたーい。俺がいっぱい慰めてあげちゃうー!」
3階の窓に向かって声を張り上げる。ナナちゃんはさらに身を乗り出した。茶色い巻き髪が冷たい風に揺れる。ナナちゃん、落っこちそう。
『今度またデートしてねー!!』
大声のナナちゃんのお腹がちらり。いい子の俺に神様からのご褒美かしら。ピンクのブラもみいちゃった。ラッキー。
「りょーかーい。じゃあねー」
俺は3階に向けて手を振って、ナナちゃんに背中を向ける。そして、再び正門の向けて歩みを進めた。