彼女を10日でオトします
私の質問に、渋い顔をする琴実さん。
「それはさ、たすくの親父が権力者だからだよ」
「権力者?」
聞きなれない言葉に、私は思わずオウム返しをしてしまった。
「……やっぱり、キョンちゃんは、“白”か。
詳しい話は、直接本人から聞いてよ。あいつ、私には本気で怒るから。
で、本題はなんだったっけ?」
なんだったっけ?
「忘れた……。どうせ、戸部さんの話題だし、どうでもいいわ」
「ぷ。やっぱりキョンちゃんは、面白いや。
たすくをここまで粗野に扱う人間、初めてみた」
本心を言ったまでで、粗野に扱ってるつもりはないのだけれど。
「あいつ、人に取り入るのがうまいからなー」
「あ、それはわかるわ。私のお姉ちゃんなんか、戸部さんのウルウルに、あっという間に騙されてたもの」
「そりゃご愁傷様」と言って笑う琴実さんの横顔を、私は、眼鏡をずらして盗み見た。
琴実さんの頭の上には、『20』。
驚いたわ。琴実さんは戸部さんのこと……『信頼』している。
「それはさ、たすくの親父が権力者だからだよ」
「権力者?」
聞きなれない言葉に、私は思わずオウム返しをしてしまった。
「……やっぱり、キョンちゃんは、“白”か。
詳しい話は、直接本人から聞いてよ。あいつ、私には本気で怒るから。
で、本題はなんだったっけ?」
なんだったっけ?
「忘れた……。どうせ、戸部さんの話題だし、どうでもいいわ」
「ぷ。やっぱりキョンちゃんは、面白いや。
たすくをここまで粗野に扱う人間、初めてみた」
本心を言ったまでで、粗野に扱ってるつもりはないのだけれど。
「あいつ、人に取り入るのがうまいからなー」
「あ、それはわかるわ。私のお姉ちゃんなんか、戸部さんのウルウルに、あっという間に騙されてたもの」
「そりゃご愁傷様」と言って笑う琴実さんの横顔を、私は、眼鏡をずらして盗み見た。
琴実さんの頭の上には、『20』。
驚いたわ。琴実さんは戸部さんのこと……『信頼』している。