先輩、俺を見てください
優馬の目が、しっかりと亜美を見つめる。優馬の力は強く、亜美は抗えない。

優馬のことを、亜美はかわいいと思っていた。しかし、今の優馬はただかわいいだけではない。ちゃんとした男の子だとわかる表情だ。

「先輩……俺を見てください。俺は、何度だって告白しますから!先輩のことを諦めるなんてできませんから!」

優馬の言葉に一瞬胸が高鳴る。亜美は優馬から目をそらせずに、顔を赤くさせた。

こんなことをされて、恋に落ちない女子はいないだろう。亜美の中で、もう先輩や後輩というものはどうでもよくなっていった。

恋に落ちるまで、あと数秒ーーー…。
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