仮眠室で囁いて
坂口先生は個室の落ちついたイタリアンのお店に私を連れてきた。

「少し遅れるって晒名と佐久間から連絡きてるからさきにはじめてって。高橋さんはワインは飲める?お勧めのワインがあるんだよね」

先生にすすめられた赤ワインは、口当たりもよく、お料理も美味しくて勧められるがままにグイグイと飲んでしまった。

「先生、皆さん遅いですね…
すみません、なんか少し飲みすぎたみたいです…」

ふわふわして気持ちがよかった。
ダメだと頭では理解していても瞼がだんだんと下がってくる。
「高橋さん?
高橋さん大丈夫?寝ちゃったの?」

遠くで私を誰かが呼んでいる…隣に座る暖かな温もりにもたれかかり私の意識は深く沈んだ。
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