【短】隣のカノジョ
メッセージの相手は、真子(まこ)。俺が大学でよくつるんでるメンバーのうちの1人。
真子とのやりとりではあるけれど、会話の内容は彼女のことではない。もちろん俺の話題でもない。
……と、思っていた。つい1分前までは。
コトの発端は、先月のこと。
真子も含め、よくつるむメンバーのうちの1人である遥(はるか)と、2人で晩飯を食いに行っていたときのことだった。
「え、お前好きな奴いんの?」
「何よ、その意外って顔は」
どういう流れでこういう話になったのかはよく覚えていない。軽く酒も入っていたし、なんとなくそういう流れが来たんだと思う。
2年弱も友達やっといて、その日、遥は初めて俺に恋愛の話を仕掛けてきた。