100年後も、君の代わりになんてなれない
 一体この子は何歳になったのだろう。


 相変わらず、見える背中は小さいのに、いつの間にか制服は着なくなって、髪も伸びて、聞こえてくるタイピングの速度は速くなっていた。


 朝八時に起床して、九時にバイト先のコンビニへ向かう。

昼まで働いた後、持っていたおにぎりを口に運びながら別のバイト先である飲食店へ向かい、六時まで働いた。

それから家に帰り、ご飯を食べたあと、彼女は自室へこもり、カタカタとキーボードを叩く。

少し切りのいいところまでいくと、お風呂に入って、あがってきてまた執筆。

一時半ごろまで書いた後、立ち上がり、グンっと背伸びをしてベッドに倒れ込み眠る。


 それを毎日繰り返す。何も変わらない習慣を、あたしがここに来て何年繰り返しただろう。

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