100年後も、君の代わりになんてなれない
私の夢

 午後十時。パソコンの中で走り回る主人公たちが、ようやく少し落ち着いた。

場面転換のため改行し、これから書く内容をメモのように残して上書き保存をクリックする。

ブルーライトカット眼鏡を外し、お風呂に入ろうと立ち上がると、コンコンコンと扉を三回叩かれた。

「希衣、入ってもいい?」

「あ、うん。いいよ」

 ガチャリと音を立て、入ってきたのは母親だった。昔は私を見る目も穏やかだったのに、最近では何か言いたげな表情を見せてくるようになった。

何が言いたいのかは、だいたい察しがついている。

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