焦燥と貞操
起きて寝て、
起きて寝て、
時々自身の下半身に手を伸ばし、
自分の黒いそれを浄化するように、
また何度も何度も。
何もかもが嫌になる。
人として産まれて、人間として生活する。
美しさを知るたびに、
尊さを知るたびに、
脆さを知るたびに、
目の前の人を恨む。
鏡に映る人間を憎む。
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