友達イジメ
ユウジのあたしへの気持ちは、カオリさんの力が働いている。


だから、ユウジの気持ちが変化することは滅多にないと思えた。


でも、相手は違う。


ユウジへの想いが再熱する時もあるかもしれない。


「相手の子をどうしたいの?」


サチにそう聞かれて、あたしは首を傾げた。


できればユウジに関わるなと警告をしたいと思っている。


でも、こちらの思い込みが激しいと笑われるかもしれなかった。


考え込んでいると、サチがなにかを思いついたようにパッと笑顔を浮かべた。


「もう1度、イジメてみる?」


小声でそう言われてあたしは「え?」と聞き返した。


「ほら、カオリさんの呪いのおかげでアキコは願いが叶ったじゃん? 今度はあたしの願いを叶えて欲しいなって思ってさ」


「サチの願いってなに?」


スズがそう聞くと、サチは間髪入れず答えていた。


「お金」
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