友達イジメ
☆☆☆

それからあたしたちはコトネという名前の1年生を探した。


珍しい名前だから、すぐに1年A組の飯島コトネだということがわかった。


「1年生をイジメるってことは、休憩時間くらいしか使えないよね?」


あたしはサチヘ向けてそう聞いた。


昼休憩や放課後などを利用しないと、相手と接触することもできない。


「あたしに考えがあるの。アキコ、あの写真を送ってくれない?」


「あの写真?」


あたしは首を傾げてサチを見る。


「ほら、あの時の……」


そう言われて、あたしはスマホを取り出した。


あの時に撮影した写真を確認すると、消えないまま残っていた。


それをサチのスマホに転送する。


「なにに使うの?」


スズにそう質問されたサチはニッコリと笑顔を浮かべて「まぁ、見てなって」と言ったのだった。
< 107 / 290 >

この作品をシェア

pagetop