友達イジメ
「相談?」


茶髪に染めた女子生徒が怪訝そうな顔をあたしたちへ向ける。


相手が年上でもひるむようなタイプじゃなかった。


「うん。このクラスに飯島コトネちゃんっているよね?」


「あぁ、いるよ? 男子から人気者のコトネ」


そう言って含み笑いを浮かべる。


このクラス内でコトネの立場はあまりよくないのかもしれない。


それか、この子たちが美人なコトネを妬んでいるだけなのか。


どちらにしても、あたしたちには好都合みたいだ。


「そうそう、その子。ちょっと邪魔なんだよね」


サチの言葉に女子生徒4人は驚いたように目を丸くした。


突然知らない先輩からそんなことを言われたら、誰だって驚くだろう。


「サッカー部の国林ユウジって知ってる?」


サチがそう聞くと、女子生徒たちは一斉に頷いた。


「2年生のでしょ? カッコいいって1年生の間でも人気だよ」


その言葉に少しだけ良い気分になる。


あたしはそんなユウジから告白をされたんだ。
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