友達イジメ
☆☆☆

彼女たちが教えてくれた通り、1年A組の教室へ入るとすでにコトネの姿があった。


4人組がコトネを取り囲み、罵声を浴びせて遊んでいる。


「みんなおはよう」


クラスにいる生徒たちに声をかけ、自分のクラスと同じように教室へ入って行く。


真っ直ぐにコトネに近づいて行くと、コトネはあたしとサチを見た瞬間青ざめた。


「あ、先輩おはようございまぁす」


4人組はにこやかに挨拶をして、すぐに自分たちの席へと戻って行った。


あたしたちの邪魔にならないようにしているみたいだ。


「昨日は無実が証明されてよかったねぇ?」


サチがコトネの前に立ち、粘ついた声でそう言った。


コトネは目を伏せて、ジッと机の木目を見つめている。


「よく学校に来れたよね。あんなに恥ずかしいことをしたのにさ」


そう言ってサチが笑った。


本当にその通りだ。


あの4人が学校へ来るように脅したのかもしれないが、それにしてもいい度胸だった。


どこか、リカコと似通ったものを感じる。

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