友達イジメ
「ちょっとアキコ、ほっといていいの?」


そんな声が聞こえてきて振り向くと、慌てた様子のスズが教室へ入って来たところだった。


「スズ。どうしたの?」


スズは写真を加工した後そのままパソコン教室に残り、作品に取り掛かっていたはずだ。


「どうしたのじゃないよ。さっきユウジとコトネが2人で歩いてたよ?」


その言葉にあたしは一瞬にして顔を硬直させた。


ユウジとコトネが……?


考えるより先に席を立ち、教室から駆け出していた。


あたしの後を2人が追いかけて来る。


「あっちへ行ったよ」


スズに教えてもらいながら走って向かうと、確かにそこにユウジとコトネ、2人の姿があった。


あたしに気が付いたコトネがサッと青ざめる。


「アキコ……」


ユウジが困った表情であたしを見ている。
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