友達イジメ
「コトネちゃんからなにか聞いた?」


「あぁ……なんか、よくわからないことを言ってたんだ」


ユウジは説明しにくそうにブツブツと呟いている。


「よくわからないこと?」


「そう。2年生にイジメられるとか、なんとか」


やっぱり、そんな相談をしているのだろうと思っていた。


クラス内にコトネの仲間はいないから、元カレのユウジに頼る可能性は高かった。


「なにそれ、そんな話聞いたことないよ?」


「そうだよなぁ……。サチちゃん、だっけ? サチちゃんも、なにも知らない?」


ユウジにそう聞かれて、サチは首をかしげている。


コトネはあたしたちの名前まで出しているみたいだ。


「あんまりこんなことは言いたくないけど、ユウジもコトネちゃんのことは信じない方がいいよ?」


あたしはユウジの手を握りしめてそう言った。


「え?」


「これ、見て」
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