友達イジメ
あたしはそう言い、1枚だけ残していたコトネの写真をユウジへ見せた。


「なんだこの写真?」


顔にモザイクをかけているから、誰の写真かわらかないみたいだ。


「これ、コトネちゃんが自分の姿を撮った写真だよ」


そう言うとユウジは目を丸くして「嘘だろ……」と、呟いた。


「コトネちゃん、この写真をクラスの男子に売りさばいてるみたいなの。昨日は友達のお金を盗んだって聞いたし、一緒にいるのあまりよくないかも……」


もし分けなさそうにしてそう言うと、ユウジは眉間にしわを寄せて左右に首を振った。


「コトネがこんなことするなんて思えない」


その言葉に一瞬にして胸の奥から苛立ちが湧き上がって来た。


あたしのより、コトネを信じているように感じられた。


「信じたくない気持ちもわかるけど、コトネちゃんと同じクラスの子に聞いてみればわかるよ?」


「そっか……。そうだな、俺、自分の目でちゃんと確かめてくるよ」


ユウジはそう言い、駆け出したのだった。
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