友達イジメ
「お前の写真を持ってる生徒が沢山いた。1000円で買ったって言ってたぞ」


「知らない! 自分の写真なんて売ってない!」


「うるさい! 手を離せ!」


ユウジはそう言い、コトネの手を振りほどいて大股に歩き出してしまった。


取り残されたコトネは茫然として立ち尽くしている。


あたしたちは笑い出してしまうのを必死に我慢して、コトネに近づいた。


「用意できた?」


サチが後ろからそう声をかけると、コトネはビクリと身を撥ねさせてゆっくりと振り向いた。


まるでお化けでも見ているような目だ。


「約束の3万円」


そう言い、サチが手を出す。


するとコトネはスカートのポケットに手を入れ、万札をつかんで出した。

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