友達イジメ
☆☆☆

学校の外へ出ると、少し離れた場所に人だかりができていた。


そこは建物が取り壊されている途中の、工事現場だ。


「鉄骨の下に女の子がいるぞ!」


「いきなり鉄骨が崩れてきたんだ!」


「誰か、救急車!」


色んな怒号が飛び交う中、赤錆のついた鉄骨の下からコトネの顔が出ているのが見えた。


コトネは目を見開き、舌をダラリと垂らした状態で動かない。


鉄骨の下からジワジワと赤い血が広がって行くのを見た。


「もう死んでる。今夜、サチの夢の中にカオリさんが現れるはずだよ」


あたしはサチへ向けてそう言ったのだった。
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