友達イジメ
3人目
翌日、朝のニュース番組を見ていると同じ街の中で幼女を狙った盗撮が相次いでいると報道されていた。


「小さな子を狙うなんて、どんな神経してるのかしらね」


お母さんはしかめっ面をしてそう言い、テレビ番組を変えてしまった。


途端にポップな音楽が流れ出し、今日の運勢番組が始まる。


「きっと、普通の女性と付き合いたいって言う願いが届かなかったんだよ」


あたしはそう言いながら髪の毛をとかし始めた。


「だからって小さな子に危害を加えてもいいワケじゃないと思うわよ?」


最もな意見だった。


しかし、あたしは軽く肩をすくめるだけで返事はしなかった。


あたしもサチも誰かを犠牲にして自分の願いを押し通したのだ。


盗撮なんて生ぬるいものじゃない。


イケニエにしたんだ。


昨日はあれからサチは学校を休み、家族全員で豪勢な外食をしたらしい。


5千万円という大金を目の前にして、どうすればいいのかわからないとも言っていた。

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