友達イジメ
「うん。調子に乗り過ぎると、今度は自分が痛い目をみるの。因果応報って、結構あるんだよ」


その言葉にあたしは呆れてサチを見た。


サチも苦笑いを浮かべている。


「あのねスズ、因果応報があるなら、あたしたちはどうなるの? 死ぬの?」


そう言ってあたしは自分を指さした。


その様子がおかしかったのか、サチがプッと噴き出して笑った。


「それは……わからないけど」


「スズ、あたしたちは誰も死なないよ。それ所か、イジメられもしない」


あたしはスズの手を握りしめ、説得するように言う。


「だってあたしたち3人はクラスでトップだから」


「そうだよスズ。カオリさんの呪いを知らない時だって、あたしたちに立てつく生徒はいなかったでしょ」


「うん……」


「それにさ、小説家志望のスズのイジメ方があんなんじゃ、想像力が乏しいのかなって思っちゃうよね」
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