友達イジメ
☆☆☆
歩き出して20分ほど経過していた。
知らない道を曲がりくねった先に見えて来たのは見たことのない廃墟だった、
コンクリートの建物はあちこちがヒビ割れ、門はさびで赤く変色している。
「へぇ、すごい味のある洋館だね」
サチが感心したように建物を見上げて呟く。
「ここ、昔は結構なお金持ちの人が暮らしてたんだって。だけど資金繰りができなくなって、一家で夜逃げしたって噂」
スズはそう言いながら、躊躇することなく門に手をかけた。
錆びついた門はギィィィと、嫌な音を立てながら左右に開いた。
「玄関の鍵は?」
そう聞くと「鍵が締まってても大丈夫」と、スズは窓へと近づいて行った。
ガラスは割られて、誰かが侵入した形跡があった。
「ここって、溜り場になってるんだよね」
マキが怯えたように周囲を確認しながらそう言った。
「よく知ってるね」
「近づいちゃいけないって、親から言われてるから」
歩き出して20分ほど経過していた。
知らない道を曲がりくねった先に見えて来たのは見たことのない廃墟だった、
コンクリートの建物はあちこちがヒビ割れ、門はさびで赤く変色している。
「へぇ、すごい味のある洋館だね」
サチが感心したように建物を見上げて呟く。
「ここ、昔は結構なお金持ちの人が暮らしてたんだって。だけど資金繰りができなくなって、一家で夜逃げしたって噂」
スズはそう言いながら、躊躇することなく門に手をかけた。
錆びついた門はギィィィと、嫌な音を立てながら左右に開いた。
「玄関の鍵は?」
そう聞くと「鍵が締まってても大丈夫」と、スズは窓へと近づいて行った。
ガラスは割られて、誰かが侵入した形跡があった。
「ここって、溜り場になってるんだよね」
マキが怯えたように周囲を確認しながらそう言った。
「よく知ってるね」
「近づいちゃいけないって、親から言われてるから」