友達イジメ
☆☆☆

それから何時間が経過しただろうか。


スズの拷問は止まらなかった。


歯をすべて引き抜いた後はナイフで耳をそぎ落とし、くりぬいた眼球と共にマキの口の中に入れた。


その口は裁縫用の糸と針できっちりと縫い合わされていた。


「あと、どんな拷問をしようかなぁ?」


スズがそう呟いている間に、マキは完全に意識を手放してしまっていた。


縫い合わせた口の端からは、とめどなく血が流れ出している。


「このままじゃ窒息死するかもしれないよ」


サチが忠告するようにそう言った。


ここで死んでしまっては意味がない。


ちゃんとカオリさんに引き取ってもらわないと、スズの願いは叶わない。


それ所か、ただの殺人犯になってしまう。


「そっか。じゃあ、校舎裏へ移動しないとね」


スズはそう言ったものの、この状態での移動は不可能だ。
< 181 / 290 >

この作品をシェア

pagetop