友達イジメ
そこに表示されていたのは2年A組のクラスメッセージだ。


《今朝の明け方、妹尾マキさんが用水路で発見されました》


用水路!?


それはマキの死を知らせるメッセージだった。


「用水路に転落して死亡。体が流されてたから、あの時すぐに発見されなかったんだよ」


スズが早口にそう説明した。


確かに、文章の中では明け方に発見されたと書かれている。


「ってことは……?」


「夢の中に、カオリさんが出て来たよ」


そう言い、スズは笑う。


「成功したんだよ!」


「本当に……? スズの願いも叶うの!?」


「そうだよ!」


スズはそう言い、飛び跳ねて喜んだ。


昨日はどうなることかと思ったが、カオリさんは死体でもちゃんと引き取ってくれたのだ。


「あたしは、小説家になれるんだよ!」


スズは拳を突き上げて、そう叫んだのだった。
< 190 / 290 >

この作品をシェア

pagetop