友達イジメ
☆☆☆

マキが死んでから一週間が経過していた。


次々に起こる不幸な事故のせいで学校内はどこか不安定な状態が続いている。


それでも、亡くなった生徒全員、イジメ等の問題がなかったということで授業はいつも通り行われていた。


「ねぇ、スズ。作家デビューはいつなの?」


あたしとサチの願いはすぐにかなえられたけれど、スズの願いは一週間経過した今でも叶えられていなかった。


「いくらなんでも、作品を書いてコンテストに出さないとデビューはできないんじゃない?」


サチが横から言ってくる。


そうかもしれないけれど、スズは小説投稿サイトに登録しているから、出版社から直接声をかけられる可能性だってあるはずだ。


「それだね……」


スズは小さな声でそう言い、あたしとサチを見ながら机に両手を入れた。


「なに?」


何か変化でもあったのだろうか?

< 191 / 290 >

この作品をシェア

pagetop