友達イジメ
口頭で相談しているだけじゃなかったんだ!


一瞬にして全身から汗が噴き出してきて、笑顔がひきつりはじめる。


ヨシキはあたしたちがしたことを知っている?


でも、それならもっと反応があってもいいはず……。


わからなくて、頭の中は真っ白になっていく。


「お前らの名前が書かれてて、でもその後の文章が読めなくなってた」


「え……?」


あたしは瞬きをしてヨシキを見た。


「なんでかわからないけど、水で滲んでるんだ」


その言葉に、あたしとサチは同時に大きく息を吐きだした。


きっとそこにはイジメ内容が書かれていたのだろう。


だけど、それをカオリさんが消してしまった。


ヨシキは手紙の内容を思い出すことができず、ずっとモヤモヤしていたのだろう。


「別に、大したことないんじゃない?」


サチが苦笑いを浮かべてそう言った。


「そうかもしれない。でも、なにか大切な事が書かれてた気がするんだ」


「そんなことあたしたちに言われてもどうしようもできないよ? リカコはもう死んだんだから」


あたしは冷たくそう言い残し、早足で自販機へと向かったのだった。

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