友達イジメ
☆☆☆

ヨシキが完全に息を引き取った瞬間、学校内で大きな爆発音が聞こえて来た。


校舎裏にいたあたしたちの耳までつんざいてしまうような音に、咄嗟に身を屈めていた。


「今の音……なに?」


音から数十秒経過して、ようやくあたしはそう口にした。


ヨシキの死体は消えている。


「行ってみよう」


サチに言われて、あたしたちは校舎内へと急いだ。


そこで聞いた話だと、放課後ヨシキは勝手に科学室に入り1人で実験をしていたらしい。


その時に使った事のない薬品を次々と混ぜて行き、大爆発が起こったということだった。


その場にいたヨシキは即死。


化学室の近くにいた生徒たちも、軽い怪我をしたようだった。


「今回はすごい死に方だったね」


スズが興奮気味にそう言った。


「そうだよね。事故は事故だけど、けた違いだったね」


現場を見に行ってみると、化学室は半分以上焼け焦げた状態になっていた。


これでヨシキ以外の生徒が死んでいないのは、奇跡だと感じられた。


とにかく、カオリさんは2度目でも引き取ってくれたのだ。


今夜夢の中に出てきてくれれば、またあたしの願いは叶うことになる……!
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