友達イジメ
☆☆☆

こんなに、夢を見ることが待ち遠しいと感じたことはなかったかもしれない。


いつもなら12時過ぎくらいまで起きておるのだけれど、今日は夜10時過ぎという随分早い時間にベッドにもぐりこんだ。


一秒でも早くカオリさんに会いたかったのだ。


そして、深い眠りについた時、以前見たのと同じ少女が夢の中に現れた。


少女の姿は相変わらずボロボロで、その顔も怨みに満ちている。


だけどもう怖いとは思わなかった。


この人はあたしの願いを叶えてくれる神様だ。


「お願いカオリさん。ユウジをプロのサッカー選手にして」


ユウジがプロになることができれば、後はもうなにもいらない。


あたしの夢も、ユウジの夢も叶うことになるのだから。


「絶対に、あたしの願いを叶えてね」


あたしはなにも答えないカオリさんへ向けてそう言ったのだった。
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