友達イジメ
カオリさんが願いを叶えるとしたら、今日の試合が有力だとみんな思っていたからだ。


「結果がわかってても緊張するね」


スズはそう言いながらも試合の様子をメモしている。


作品に使えるかもしれないものは、すべて使うつもりなんだろう。


「こんなときくらい、メモとるのやめたら?」


サチが呆れ顔で言う。


しかしスズは気にした様子もなく「最近オファーが増えてきてるの。使えるものは使わないと」と、メモを取り続けている。


サチは肩をすくめてグラウンドへと視線を戻したのだった。
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