友達イジメ
☆☆☆
試合の結果はユウジの大活躍に終わった。
翌日のスポーツ新聞やニュース番組でもユウジの活躍を取り上げられて、一部の報道では高校卒業後プロ入り間違いなしだとまで言われていた。
「ユウジ君って、アキコの彼氏じゃなかった?」
朝、テレビ番組を見ていた母親が驚いたようにそう聞いて来た。
「えへへ。実はそうなんだよね」
ユウジのことは会話の中で教えていただけだけど、同じ学校、同じ名前、同じサッカー部ということですぐにバレたみたいだ。
「すごいじゃない! 将来プロサッカー選手になるかもしれないわね!」
興奮する母親にあたしは笑顔で「まだわかんないよ」と返事をする。
だけど、ユウジがプロになることはもう決まっている事実なんだ。
そしてあたしはユウジの妻になる。
考えただけで顔がにやけてきてしまう。
「あ、遅刻しちゃう」
朝からあちこちのテレビでユウジの顔を見ることができたから、危うく登校時間を忘れるところだった。
「こんどユウジ君を家に連れて来なさいよ」
母親はすっかりユウジのことを気に行っているみたいだ。
「はいはい」
あたしは適当に返事をして、家を出たのだった。
試合の結果はユウジの大活躍に終わった。
翌日のスポーツ新聞やニュース番組でもユウジの活躍を取り上げられて、一部の報道では高校卒業後プロ入り間違いなしだとまで言われていた。
「ユウジ君って、アキコの彼氏じゃなかった?」
朝、テレビ番組を見ていた母親が驚いたようにそう聞いて来た。
「えへへ。実はそうなんだよね」
ユウジのことは会話の中で教えていただけだけど、同じ学校、同じ名前、同じサッカー部ということですぐにバレたみたいだ。
「すごいじゃない! 将来プロサッカー選手になるかもしれないわね!」
興奮する母親にあたしは笑顔で「まだわかんないよ」と返事をする。
だけど、ユウジがプロになることはもう決まっている事実なんだ。
そしてあたしはユウジの妻になる。
考えただけで顔がにやけてきてしまう。
「あ、遅刻しちゃう」
朝からあちこちのテレビでユウジの顔を見ることができたから、危うく登校時間を忘れるところだった。
「こんどユウジ君を家に連れて来なさいよ」
母親はすっかりユウジのことを気に行っているみたいだ。
「はいはい」
あたしは適当に返事をして、家を出たのだった。