友達イジメ

☆☆☆

Ａ組の教室へ戻ったとき、サチとスズが険しい表情で席に座っているのが見えた。


近づいてみても２人とも会話がない。


「２人ともなにかあったの？」


幸せ気分絶頂の中、２人へ向けてそう声をかけた。


「サチが、もう１度お金が欲しいって言い出したの」


スズが険しい口調でそう言い、サチを睨み付けた。


「お金なら十分持ってるでしょう？」


宝くじで５０００万円も当てているのだ、普通に生活していれば困る事もないと思うけれど。


「そうだよね。でも、お金が入ったことでタガが外れたみたいに買い物してたみたいだよ」


「そうなの？」


「だって、今まで欲しいものを我慢してきたんだもん。お金がある内に買っておかないと」