友達イジメ
☆☆☆

翌日、目が覚めたあたしはすぐに昨日投稿した裏サイトを開いた。


あれからも随分沢山の人が集まって来ていたみたいで、スズの過去作品について議論されている。


《同人誌を作ってたプロ作家くらいそこら中にいる》


《でも、それがネットに流れたのは問題じゃないの?》


《同人誌だって、本当は許可が必要。絶対に許可取ってないだろ》


《もう盗作でいいじゃん。本家の作者さんに伝えよ?》


同人誌の存在を知らない人たちからは完全な盗作だという意見が相次いで書き込まれていて、スズを擁護する文章はどんどん減ってきているところだった。


あまり詳しくもないのに書き込んでいる人たちは、ただの暇つぶしでスズを叩いているだけだとすぐにわかった。


けれど、こういう人たちがいるからスズを追い詰める事ができるのだ。


あたしはスズの悪口が書かれている部分をスクリーンショットし、自分のSNSにアップした。


《大変! 盗撮疑惑なんて、嘘だよぉ!》


SNSはスズも見ているから、擁護するような文章と一緒に乗せる。


これで、A組の子たちの目にも入る事になるだろう。


「さ、学校へ行く準備をしなきゃね」


あたしはスキップしたい気分でそう言ったのだった。
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