友達イジメ
「嘘なんてついてないけど?」


首を傾げてそう聞くと、サチは窓からグランドを見下ろした。


グラウンドでは、相変わらずユウジがサッカーの練習をしている。


プロ入りがほぼ確定だと言われているユウジの練習は、日に日に過酷になっているようだった。


「最近、ユウジと遊べてないんじゃない?」


「あぁ……でもそれは仕方ないよ。メールや電話はしてるし」


「それって付き合ってるっていえる?」


「え?」


「下手したら別れられるんじゃない?」


「怖い事言うのやめてよ」


あたしは顔をしかめてサチの背中を叩いた。
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