友達イジメ
いつ願いが消えてしまうかわからない。


そんな焦りがあったんだと思う。


『なんだよ。アキコはそんなこと言う子じゃなかっただろ?』


ユウジの口調が、少し険しくなるのがわかった。


「我慢してたからだよ」


『だったらもう少し我慢してくれよ。俺が今忙しいのはわかってるんだろ?』


突っぱねるような言い方に、胸の奥がムカムカしてくる。


あたしはユウジの彼女なのに、どうしてそんな言い方をされないといけないんだろう。


「もう、いい」


あたしは低い声でそう言い、ユウジとの電話を切ってしまったのだった。
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