友達イジメ
☆☆☆
あたしの願いは2つも叶えられた。
それなのにどうしてこう上手く行かないんだろう。
ユウジがあたしを見てくれない。
あたしたち、付き合っているはずなのに……。
モヤモヤとした気分のままA組の教室へ入ると、サチはまだ登校して来ていなかった。
教室の時計を確認すると、いつもより10分早く来てしまったことがわかった。
昨日からずっとユウジのことばかり考えているから、時計もロクに見ずに家を出てきてしまったのだ。
ため息交じりに席へ座った時だった。
1人のクラスメートの女子がおずおずとあたしに近づいて来た。
目立つタイプではないけれど、少し髪を染めたりしてオシャレに気を使っている子だ。
「なに?」
「あの……言おうかどうしようか悩んだんだけどさ……今サチちゃん来てないし、思い切って教えておこうと思って」
真剣な表情でそう言うクラスメートに、なんだか不穏な雰囲気を感じた。
「サチが、なにかしたの?」
「……実はね、サチちゃんクラスのみんなにアキコちゃんの悪口を言ってるんだよね」
「はぁ?」
あたしは目を丸くして聞き返した。
あたしの願いは2つも叶えられた。
それなのにどうしてこう上手く行かないんだろう。
ユウジがあたしを見てくれない。
あたしたち、付き合っているはずなのに……。
モヤモヤとした気分のままA組の教室へ入ると、サチはまだ登校して来ていなかった。
教室の時計を確認すると、いつもより10分早く来てしまったことがわかった。
昨日からずっとユウジのことばかり考えているから、時計もロクに見ずに家を出てきてしまったのだ。
ため息交じりに席へ座った時だった。
1人のクラスメートの女子がおずおずとあたしに近づいて来た。
目立つタイプではないけれど、少し髪を染めたりしてオシャレに気を使っている子だ。
「なに?」
「あの……言おうかどうしようか悩んだんだけどさ……今サチちゃん来てないし、思い切って教えておこうと思って」
真剣な表情でそう言うクラスメートに、なんだか不穏な雰囲気を感じた。
「サチが、なにかしたの?」
「……実はね、サチちゃんクラスのみんなにアキコちゃんの悪口を言ってるんだよね」
「はぁ?」
あたしは目を丸くして聞き返した。