友達イジメ
☆☆☆
外は随分と暗くなり始めていて、街灯の明かりがつき始めた時間帯だった。
コンビにまでは徒歩5分ほどの距離で、その間に大きな歩道橋を渡る必要があった。
階段の上り下りはめんどくさいけれど、そこから見下ろす道路はちょっと違った雰囲気があって好きだった。
ただ、歩道橋の上には街灯がないので途中からスマホのライトを使って歩き出した。
今の時間帯は歩行者がほとんどいないので、歩道橋の上にはあたし1人。
鼻歌まじりに歩いて階段を降りようとした、その時だった。
人の気配を感じて振り向いたと同時に、黒いマスクと帽子を被った男に背中を押されていた。
「キャア!」
悲鳴を上げ、咄嗟に手すりにしがみ付いた。
驚いたせいで心臓がドクンッと跳ねる。
男は軽く舌打ちをしてすぐに逃げ出してしまった。
「ちょっと……!」
呼び止めようとしたが、落ちないように体勢を立て直す事で精いっぱいだった。
「なに、今の人……」
明らかにあたしを突き落とそうとしていたけれど、その顔は見えなかったのだった。
外は随分と暗くなり始めていて、街灯の明かりがつき始めた時間帯だった。
コンビにまでは徒歩5分ほどの距離で、その間に大きな歩道橋を渡る必要があった。
階段の上り下りはめんどくさいけれど、そこから見下ろす道路はちょっと違った雰囲気があって好きだった。
ただ、歩道橋の上には街灯がないので途中からスマホのライトを使って歩き出した。
今の時間帯は歩行者がほとんどいないので、歩道橋の上にはあたし1人。
鼻歌まじりに歩いて階段を降りようとした、その時だった。
人の気配を感じて振り向いたと同時に、黒いマスクと帽子を被った男に背中を押されていた。
「キャア!」
悲鳴を上げ、咄嗟に手すりにしがみ付いた。
驚いたせいで心臓がドクンッと跳ねる。
男は軽く舌打ちをしてすぐに逃げ出してしまった。
「ちょっと……!」
呼び止めようとしたが、落ちないように体勢を立て直す事で精いっぱいだった。
「なに、今の人……」
明らかにあたしを突き落とそうとしていたけれど、その顔は見えなかったのだった。