友達イジメ
「待ってよアキコ。本当に、意味がわからないんだけど」


慌てているサチを前にあたしはゆっくりと振り向いた。


廊下に立っている3人へ向けて「入って来て」と、声をかける。


その瞬間、教室内に昨日あたしを襲おうとした3人の男たちが入って来たのだ。


1人はあたしを歩道橋から突き落とそうとした男。


もう1人は車に連れ込もうとした男。


残りの1人は車の運転手だ。


あたしはあの後秋口に3人の連絡先を教えてもらい、誰にも言わないから協力してほしいと頼んだのだ。


ミッションに失敗していた3人はサチからお金を受け取っていなかったようで、簡単にこちらへ寝返ってくれた。


「嘘でしょ……どうして……?」


サチが顔面蒼白で3人とあたしをせわしなく見比べている。


「ちょっと、場所を移動しようか」


あたしはそう言い、サチの腕を掴んで教室から出たのだった。
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