友達イジメ
☆☆☆

この日も、リカコイジメはいつも通り行われた。


体操着を切り刻んでみたり、沢山生徒たちがいる前でこかせてみたり。


その都度涙目になっているリカコを見ていると、本当に笑いが治まらなかった。


リカコは人を笑わせる天才だ。


そして、ついにその時間がやってきた。


先生が教室から出たのを見計らい、あたしたち3人はすぐにリカコを取り囲んだ。


今まで放課後までリカコに絡んだことはないので、リカコも完全に油断していたようだ。


鞄片手に目を丸くして、立ち尽くしてしまった。


「ちょっと付き合ってくれない?」


そう聞くと、リカコは青ざめた顔であたしを見つめてきて、口をパクパクさせた。


「あははっ! なにその顔。金魚の真似?」


スズが笑いながら良い、リカコの腕を強引に掴んで歩き出した。
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