友達イジメ
あたしはもう1度ナイフを振り上げて、リカコの顔面に振りおろしていた。


リカコは悲鳴を喉に張り付かせているようで、口を動かすばかりで声になっていない。


その恐怖心はこっちからすれば好都合だった。


カッターナイフの刃は、今度はリカコの右目の上に突き刺さって止まった。


頭蓋骨が硬くてそれ以上奥に進んで行かない。


仕方なく、あたしはカッターナイフを下へと引き下ろした。


その瞬間、リカコの眼球をナイフが切り裂いた。


リカコは声にならないうめき声を上げてその場に崩れ落ちる。


あたしはすかさずリカコの上に馬乗りになり、その顔面を殴りつけた。


溢れだす血であっという間に自分の拳が血まみれになる。


リカコは必死に顔をかばうけれど、隙だらけだ。


「死ね! お前なんか死んじまえ!」
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