友達イジメ
☆☆☆

その夜、昼間あんなことがあったのにあたしはぐっすりと眠りについていた。


眠りの中で、あたしは見知らぬ女の子と対峙していた。


女の子はあたしと同じ早田高校の制服をきていて、髪を１つにまとめている。


しかし、その髪はボサボサに乱れているし、制服もあちこちに泥がついて汚れている。


前髪はリカコのように長く伸ばされ、その奥からこちらを見ているのがわかった。


「あなたは誰？」


気味悪さを感じながらそう声をかけた。


少女はゆっくりとこちらへ近づいてくる。


しかし、歩いているのではなく、まるで地面をすべるようにスーッと移動してくるのだ。


本能的に逃げようとしたが、あたしの体は金縛りにあったように動けなくなっていた。


その場に石のように立っていると、少女が目の前まで接近して来ていた。
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