友達イジメ
その言葉を聞いた瞬間、自分の口角がどんどん上がって行くのを感じた。


やった!


ついにユウジから告白されたんだ!


心臓は早鐘のように打ち始める。


「もちろん」


そう言って頷くと、ユウジは真っ赤な顔のまま安心したように大きく息を吐きだした。


相当緊張していたのだろう。


「よかった。フラれたら立ち直れなかったかもしれない」


「大げさじゃない?」


「そんなことないよ。本当に、アキコちゃんのことが好きなんだ」


真っ直ぐにあたしの目を見て、真剣な口調でそう言うユウジ。


こんなに真剣な表情をしているユウジを始めてみたかもしれない。


これが、あたしが夢にまでみた展開だった。


「あたしも、ユウジが大好きだよ」


そう答えると、ユウジが身を屈めて唇を近づけて来た。


咄嗟のことで理解するより先に、ユウジの唇があたしの頬に触れていた。


「じゃ、また放課後!」


ユウジは照れ隠しのように早口でそう言い、走って教室へ戻ってしまったのだった。

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