友達イジメ
自分たちの気持ちが一致しているように感じられて、嬉しかった。


それからぎこちない会話をしながら駅の近くまで移動してきた。


この辺りは大きなビルが密集していて、いろんな商業施設が入っている。


「アキコ、なに見たい?」


「そうだなぁ。そろそろ新しいバッグが欲しかったんだよね」


ウィンドーショッピングをしながらのんびりと会話を楽しむ。


買い物をしなくても、十分に楽しい時間だった。


「それならどこかお店に入ろうか」


「そうだね」


頷いたその時だった。


前方からクリーム色のワンピースを着た女の子が歩いてくるのが見えた。


ユウジが足を止め「あ」と、小さく呟く。


「どうしたの?」


そう質問してみると、ユウジがワンピースの子をジッと見つめているのがわかった。


知り合いだろうか?
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