友達イジメ
長い髪の毛をなびかせながら歩く姿は、まるでモデルのよう。


しかし顔は幼く、あたしよりも年下に見えた。


不意に、その子がユウジに気が付いて驚いたように目を丸くした。


「コトネ」


ユウジがそう言うと、ワンピースの子はあたしたちの前で立ちどまった。


「久しぶりだね、ユウジ」


そう言ってほほ笑む女の子に、胸の奥がモヤモヤとした気分になってくる。


この子は一体誰だろう?


ユウジの知り合いなんだろうけれど、ただの友達という雰囲気でもなさそうだ。


「あぁ。買い物か?」


「うん。家族で」


「そっか。じゃあ、気を付けて」


そんな短い会話を交わし、再び歩き始める。


あたしはユウジの隣を歩きながら、横顔を確認した。


少し頬が赤く染まっているような気がして、胸騒ぎを覚える。

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