私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜
お父さんが帰って来ちゃうかもしれないから、私達は近くの公園に移動した。
薄暗い公園のベンチで、アツに手を握ってもらうと、寒さなんてちっとも感じない。
「このお花ね、みんながくれたの。」
カラオケでの感動的な出来事を話すと、アツは“良かったな”って頭を撫でてくれた。
「お前、泣きすぎだから・・・」
「えっ?」
「ナルからムービー送られてきた。」
ポケットから携帯を取り出したアツに見せられたのは最後のKiroroの大合唱の時のムービーだった。
恥ずかしいくらいに泣きじゃくる私を囲んでくれたたくさんの友達。
思い出しただけで、またジンワリ涙が浮かんでくる。
「アツ・・・私、今日ホントに嬉しかったの・・・」
「・・・うん。でも俺これ見た時、すげー悔しかった。・・・俺が祝ってやりたかった・・・」
その言葉だけで充分だよ・・・
すごい嬉しいよ・・・
愛しいと思った。
こんなに近くにいるのに、足りないくらい大好きで、心ごと全部アツに奪われている。
あんなに素敵な誕生日会を開いてくれた友達には申し訳ないけど、
アツに抱きしめられている今が、一番幸せだって感じている。
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