私は彼氏がキライです!?〜クラスメイトとLOVEバトル〜



アツが連れて来てくれたのは、駅前のビルの14階にあるイタリアンレストランだった。



窓際のテーブルに案内された私達。



来た事のない様な高級感のあるお店は、淡いオレンジ色のライトと静かな音楽。

テーブルの上でゆらゆら揺れるロウソクの炎と、キレイな夜景で最高にロマンチック!!




パスタにしようか、ピザにしようかを決めかねている私を見て、アツは1人前4300円もするコースを頼んでくれた。



前菜・サラダ・パスタ・ピザ・デザート、



お互い違うものを選んで半分ずつ食べる。



「アツ、超ー美味しいねっ!!」



手も口もベトベトで、口いっぱいにほうばりながら食べる私達は、このお店には不釣り合いなのかもしれない。



でも、そんなのも気にしないで、私達は終始ご機嫌で目の前のきれいに盛り付けられた料理を食べ尽くしていった。



最後のデザートは、アツがジェラートで、私は【カッタラーナ】っていう名前のものを注文した。



「ねぇ、カッタラーナってどんなんだろうね?」


「ちょっとくれよ?」




わくわくしながら待っていると、運ばれて来たのは、意外にも地味な見た目のデザート。



スプーンを当ててみると、



「かたっ!何コレ?」



アツも興味深々に見ている。



一口、口に運ぶと・・・


「超ーうまーいっ!冷凍プリンだ!!」



「マジ?ちょうだい、ちょうだい!」



スプーンで削ってアツの口元に持って行く。



「少なっ!」



「だって、かたくて取れないんだもん。」





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